第2章23項
壁土(2)

■漆喰に混ぜる調合材

麻などの繊維をほぐしたスサや上塗り用に紙スサ、海草からつくる糊などを混ぜる。又、黒漆喰は墨、麻スサ、糊を混ぜる。
中塗り用に砂、麻スサ、糊などを入れる砂漆喰もある。又、雲母粉は磨き仕上げの時に使う。

■聚楽土(じゅらくつち)、自然素材のこんにゃくを接着剤として用いる。

聚楽壁の材料土で京都に産出したもの。色は栗色系で黄、白、黒、本錆などがあるが現在はほとんど産出しない。産量が希少なため、良質なきめの細かい土を採取し、乾燥、粉末に精製したものに天然のり、みじんスサ、木粉などを混ぜ水で練ったもの。仕上げ塗りに使い、現在は総称として「聚楽」(じゅらく)と呼んでいる。

■新調合材

天然でなく化学物質を調合材に混入したものもあるので、出来れば現場で天然の調合材を混入させるのが一番よい。