第2章4項
敷地の地盤調査

この日は大切な地盤を調べるので鈴木さんの休日に合わせて調査を行った。
まず、敷地の平面図から住宅の建築場所を設定し、その四方と中央の5ヵ所の地盤の地耐力を調査することを説明した。

■調査方法 言葉だけではわかり難いので写真を見てもらい説明する。

スウェーデン式サウンディング(全自動調査機)を行い、試験記録から換算支持力と換算N値を算出し、地盤改良の方法を決定するのである。

■地盤の改良 次の三種の工法がある。

①表層改良工
 軟らかい地盤が1m程の深さの場合、セメント系固化材で撹拌輾圧補強する。
②湿式柱状改良杭工(セメントミルク工法)
 軟らかい地盤が最長7m〜7.5m程の深さの場合、セメント系固化材を水と混ぜ、
 地中に撹拌し、杭状の柱体をつくる。
③回転圧入式鋼管杭工
 軟らかい地盤が最長15m程の深さの場合、支持層に到達するまで鋼管を入れて
 柱にする。
 横応力耐性も優れている。

②と③は平面図を見てスペース内にピッチ約2.3m以内に杭を打つ。
 後日、鈴木さんの建設予定の地盤は②の湿式柱状改良工にすることになったので、その旨報告し、納得してもらった。